37八甲田へ 〜嶽きみ、うまい〜
さて、私たちは奥入瀬を抜けて八甲田ゴールドラインといわれる、国道103号を青森方面へと北上。
ここから八甲田さんの山懐へ入っていくわけ。
とにかくこの道のこう配とカーブのキツさには、八幡平のアスピーテラインでならした私達でも、手に汗を握るほど。
だいぶ整備されてきたとは思うんですが、一部えらく狭いところもあったりして…。
ドライバーは樹海の美しさを堪能する余裕がありません。
運転してたのは姉。ご苦労様です。
最初は奥入瀬から分かれた蔦川にそって道は進みます。
蔦川の畔には、鄙びた風情がある「蔦温泉」があります。
湯船の底から源泉が湧くいてて、これぞ源泉かけ流しの温泉。
「浴衣の君は すすきのかんざし〜」って吉田拓郎の歌「旅の宿」ってご存知ですよね〜。
あれの舞台の宿はここがモデルになったそうですよ。
訪れた時には鼻歌でも歌いたくなる気分になります。
この道には他にもいい温泉があって…400年の伝統をもつ「谷地温泉」、
十和田湖温泉郷の湯元「猿倉温泉」、そしてほぼこの峠のような道を登りきった付近には
全国的にも秘湯で有名な酸ヶ湯があります。
ここまでくるとツンとした硫黄の匂いがして、温泉ファンにはたまらないです。
酸ヶ湯は開湯300年、古くから湯治場として青森の人々に親しまれてきました。
白濁したお湯の千人風呂はあまりにも有名です。
千人風呂は、混浴と婦人専用と時間帯を分けて利用されます。
混浴に抵抗があるご婦人は時間を調べてからどーぞ。
婦人用のお風呂もありますが混んでいると「イモ洗い」状態になるので、
温泉の風情を期待していくと、残念な結果になることもあるので注意ですよ〜
ふっと近くの山を見上げれば、トレッキングコースを酸ヶ湯へと降りてくる人たちが目に入ります。
酸ヶ湯でトレッキングの疲れを癒すんでしょうね〜。
疲れを癒したあとは、夏の終わりのこの季節しか食べられな取って置きの味覚。
そう、「嶽きみ」をがっつり頬張ってくださいな。
「嶽きみ」は、もともと「嶽温泉」という青森の白神山地付近で取れるトウモロコシのことをいいます。
これが、うまぁ〜い 甘みが普通のトウモロコシと違います。ものすごく濃い甘さでジューシー。
香りも豊か。歯ごたえから違いますよ。シャリシャリしてるんです。
青森の山地の寒暖差が激しい気候の産物です。 この味はここでしか味わえないですよ。
お盆をすぎると、青森の温泉地に出回ります。酸ヶ湯でもありました。
早速、みんなで茹で立てのアツアツをいただきましたよ。美味しかったぁ。
一本150円〜250円位でしょうか。ドライブのおやつに持って来いなんですよ。
そういえば、この前テレビで萩本欽一さんが五能線を旅する番組をやってて、出てきましたね「嶽きみ」。
欽ちゃんはトウモロコシが嫌いなんだそうだけど、美味しいって食べてましたよ。
マイカーは続いて、城ヶ倉大橋へ。
103号線をさらに進んで、黒石市方面に抜ける国道394号へ。
曲がってすぐのところにこの橋があります。日本一の規模を誇る上路式アーチの橋。
下に広がるのは城ヶ倉渓谷。落差はどのくらいあるんでしょうか。スケールが大きくて、壮観です。
秋の紅葉は格別の絶景が広がります。
103号に戻って青森へ。この間には、八甲田連邦を一望できる八甲田ロープウエー。
明治35年に起こった、八甲田雪中行軍の悲劇を伝える、後藤伍長の遭難記念像。(遭難現場を背に青森市に向かって立っています。)
そして、三杯のめば長寿できるといわれる三杯茶を振舞う茅野茶屋。
と…この道は見所がたくさん、しかもすべてがドラマテイク。
八甲田雪中行軍記念碑に初めて行ったと時は、事前に小説「八甲田山」を読んで下準備に抜かりが無かったせいか、後藤伍長の像をみて涙ぐんでしまいました。(しばらく後藤伍長がマイブームになりましたが)
長い道のり、やっと青森市へ抜けてました。
市場で、旦那へのお土産を買いもとめ(宝石のようにキラキラ光る筋子)、マイカーは終着・浅虫へ。
もう夕暮れ時でしが、海が穏やかで素敵でした。
ココまで来て、元気なのは子供達だけ。
海岸を走り回りの、はだしで海へ入りの、永久電池でも付いてるんじゃないかと思うほど。 大人はぐったりしながら、青森の大きな夕焼けを見て…「青森の夕日は海に沈むから大きく見えるんだねぇ。
うちのほうだと岩手山に夕日が沈むから、小さいまま見えなくなるのかねぇ。」
などと他愛のない話をしながら、長いドライブを終えて、東北自動車道を南下。
帰路へつきましたとさ。
どんとはれ〜
いて、うなずきながら、読ませて頂きました。
ありがとう!
もう私の運転でアチコチって訳には行かないので、余計懐かしく思えたかも
しれません。
写真!上手いね。
見事!だと思います。
感謝の気持ちで応援させてね。